日本語という外国語(荒川洋平) [本の紹介★★★]
初めて英語を学んだときの感覚を覚えていますか?
私たちにとって日本語は当たり前のものでありすぎ、日本語の理解の仕方を意識することは普通はありません。しかし、日本語以外を母語とする人からみると、日本語はどのようなものでしょうか。そしてその学び方は?
本書を読み、日本語を理解しているからこそ気づかないことが多いことを理解しました。
そもそも(日本語に限った話ではないのですが)日本人がが中高生のころに学んだ日本語文法と、外国人が外国語として日本語を学ぶ際の文法は、まったく学ぶ方法がちがいます。すでに知っている言葉を分析することと、知らない言葉を運用する方法を習得することはまったく違うからです。
日本語は文型、語順、動詞の後に続く言葉(~し「はじめる」、~し「た」「らしい」)によって意味が変わることが本書で説かれています。また日本人の英語を読むたびに「読みやすい」と感じていたため薄々予想していたのですが、やはり何を母国語とするかによって、理解しにくい点、起こしやすい間違え(あるいは癖)というのもあるようです。
客観的に日本語を眺めることで、外国語学習の意欲がわいてくるかもしれません。現に、本書を読了後、もう一度英語に取り組む意欲がわいてきました。
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