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日本の漢字(笹原宏之) [本の紹介★★★★]


日本の漢字 (岩波新書)

日本の漢字 (岩波新書)

  • 作者: 笹原 宏之
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 新書


 タイトルを見た瞬間ひらめき、手にとって中身をパラパラめくると、期待通りのような内容。実際に読んでみると、期待以上の面白さでした。
 国字、つまり日本で作られた漢字は多く、また筆記のために簡易化された文字もたくさんあります。それらを歴史的に振り返り、時に中国などの漢字とも比較します。
 造字の容易な「漢字」は社会や文化に根付いて変化します。裃(かみしも)や麿(麻呂が一文字となった)などは、日本文化の生み出したものといえます。また地名には、ほかの場面では使われない文字も多く見つかるそうです。
 筆記の簡易化も、新しい文字を生み出します。旧字体から現在の字体への変化もそのひとつです。「広」という字、これは戦後に作られた字といわれていたようですが、少なくとも広島では戦前からこの字体を使っていたとのこと。
 世間に広く使われずとも、一部の社会(地域であったり業界であったり)で通用すれば、それは「字」であるというところが漢字の不思議なところです。


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